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PERSOL Global Workforce株式会社 代表取締役社長 多田盛弘 インタビュー
~外国人材と日本企業の双方にメリットのある一気通貫サービスを提供していきたい~

 

2019年10月、総合人材サービスのパーソルホールディングス株式会社は、外国人材に特化した人材サービスを提供するPERSOL Global Workforce(パーソル グローバルワークフォース)株式会社を設立。

外国人材に関する社会課題の解決を目指す同社が、この先どのような未来を切り拓いていくのか?代表取締役社長の多田盛弘氏に話を聞いた。

 

日本ではたらく外国人材にも「はたらいて、笑おう。」を

―まずは、どのような経緯で会社を設立されたのか教えてください。

元々、私は過去20年間、JICA(国際協力機構)や世界銀行、政府機関などで、開発途上国のODA支援に携わっていました。関わった国々はアフリカや中南米など世界30カ国以上にのぼります。

 

ターニングポイントとなったのは、3年前に訪れたベトナムの送出機関での出会い。そこでは何百人もの若い技能実習生たちが一生懸命に日本語を学んでいました。そんな彼らの熱意に触れ、日本ではたらく外国人材に興味を持ったのです。

 

しかし、調べてみると賃金問題や技能実習生の失踪など、外国人材を取り巻く社会課題は山積していることが改めてわかりました。日本ではたらきたいと思ってくれている人々がいるにも関わらず、外国人材と企業をつなぐ仕組みが歪んでいるために、幸せにはたらけない人々が大勢いる。企業も、外国人材も、もっと双方がハッピーになる仕組みができるのではないかと考えたのがPERSOL Global Workforceの出発点です。

 

―外国人材の社会課題への挑戦からはじまっているのですね。どのようなビジョンを掲げていますか。

パーソルグループでは「はたらいて、笑おう。」というビジョンを掲げています。その想いを受け継ぎ、PERSOL Global Workforceでは「“Work, and Smile” Decent work for everyone.」というメッセージを掲げ、日本人も、日本ではたらく外国人もはたらいて笑える世界を目指しています。

 

すごく特別なものを目指しているわけではなく、国籍に関係なくすべての人が信頼できる会社へ就業でき、適正な賃金をもらえるといった、当たり前の仕組みをしっかり作っていきたいです。

外国人材と日本企業の双方にメリットのある一気通貫サービス

 

―具体的にはどのような取り組みを行っていきたいと思いますか。

現状の問題点は、“外国人材マーケットが不透明”であることです。外国人材は日本に来るまで、企業のことも、労働条件のことも把握していない場合があり、希望する職種や適性を考慮したマッチングも行われていないことが多いのが現状です。

 

また、受け入れ側の日本企業においても同様に、どんなレベルの外国人材が来るのか、来日する前はわからず、就業した外国人材のスキルと実際希望していた人材像とのギャップで頭を悩ませていることが多いのです。

 

こうした問題を解決するために、PERSOL Global Workforceは海外現地での人材の募集・育成から、日本国内での就業・受け入れ、そして帰国後のサポートまで、一気通貫のサービスを提供していきます。入口から出口まで、私たちの目が届くクリーンなシステムにすることで、透明性のある情報を外国人材と日本企業の双方に届け、外国人材にはたらく喜びを感じてもらえる労働環境を提供します。これを可能にするのは、パーソルグループの豊富な海外ネットワークとこれまでの人材サービスのノウハウ。まさに、パーソルだからこそ取り組めることだと思います。

 

現地での人材募集および育成もパーソルが直接行うことで企業の即戦力となってもらうだけでなく、就業後のミスコミュニケーションによるトラブルを未然に防ぐことで、はたらく外国人材と企業の双方にとって満足度の高いサービスにしていきたいですね。

はたらきたいと思える魅力あふれる国へ

 

―日本は深刻な人材不足が続いているので、今後ますます注目されそうですね。

イベントやセミナーで経営者の方と話す機会は多いのですが、どこの企業も少子高齢化による人手不足という問題に直面しています。パーソル総合研究所の調査では、2030年には労働人口が644万人不足するというデータもあります。

 

これを解決するためには、はたらく女性やシニアを増やす、生産性を上げて必要な働き手を減らすといった取り組みが必要だといわれていますが、それだけではおそらく解決できないでしょう。外国人材に活躍してもらうことがこれからの日本企業の成長には必要だと思います。政府も新たな在留資格を創設し、2025年までに50万人超の外国人の就業を目指しています。

 

パーソル総合研究所 労働市場の未来推計 2030

 

しかし、懸念となるのが果たしてそれだけの数の外国人材を獲得できるのかという点。日本社会には「現地の企業よりも給料が高いのだから、外国人材は日本の最低賃金レベルでも来てくれる」と考える方もいらっしゃいますが、これは間違っていると私は感じています。給与競争力ではすでに香港や韓国、中国に負けてしまうケースもあります。現地の企業と比較するのではなく、世界の国々と比べた時に日本ではたらくことを魅力に感じてもらえないと、優秀な外国人材を獲得するのはますます難しくなってくるでしょう。

 

―そうした社会背景のなかで、PERSOL Global Workforceはどのような役割を担っていくのでしょうか。

私たちの仕組みは日本ではたらく外国人材のため、そして日本がグローバルな人材獲得競争に勝ち残り、海外の優秀な人材を獲得していくための仕組みでもあります。私たちの仕組みが徐々に世の中のスタンダードになっていくことで、社会が変わっていくようなインパクトを与えられるのではないでしょうか。

まずは、深刻な人材難である介護からサービスを提供し、宿泊や外食などに広げていければ。企業の事業状況や戦略などに基づき外国人材の採用をお考えの企業様は、ぜひ我々のサービスを活用していただきたいですね。

 

多田 盛弘/PERSOL Global Workforce代表取締役社長

政府開発援助の事業を中心に過去20年で30か国以上で、コンサルタントとして産業開発、人材育成、保健医療、教育など多様な分野での事業実施経験をもち、2018年は外務省の政府開発援助に関する有識者懇談会の委員を務めた。これら事業現場での文化、言語、宗教など異なる背景をもつ多様な人材の活用経験から外国人材とのはたらき方に対する多くの知見を有している。また、国内では経済産業省の日本企業の新興国市場開拓補助事業や農林水産省の地方創生事業の実施責任者を担い、日本企業の支援経験も多数有している。
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