【特定技能・農業】理想の外国人材との出会い。
農家に頼られる外国人材、外国人材にパーフェクトな職場と称賛される農家
三浦海岸駅から車で3分弱。三浦半島の海が見える場所に位置する、三浦カブをメインに季節に合わせ旬の三浦野菜を生産する株式会社PEEKABOO (ピーカブー、以下ピーカブー)さま。昨年2024年10月、PERSOL Global Workforceの外国人材を受け入れています。特定技能・農業の外国人材を受け入れたきっかけや、実際の感想やこれからについて代表の石井さまにお話を伺いました。また、ここで約1年間働いているARIKさんにもミニインタビュー。働く中で嬉しいことや大変だったこと、そしてこれからの夢について話してくれました。
いろいろ悩んでいたけど、いまは彼がいてくれて本当に助かっています。
石井さま、本日よろしくお願いいたします。改めて、御社についてご紹介をお願いいたします。
―――元々当社は、大根、キャベツ、スイカなどを含め露地野菜を中心にさまざまな作物を生産する農家でした。私自身は、就農して30年くらいですが、10年くらい前に、親世代の高齢化などもあり、重量野菜ではなく、体の負担が比較的に少ない小物野菜をメインにしたいと思うことになりました。ちょうど取引先のスーパーとも話をした結果、カブをメインにすることを決めました。カブを洗浄する機械・設備を整えるほか、法人化やブランディングも進めました。事業規模を拡大するタイミングだったこともあり、パーソルグループの障害者雇用のサービスを提供するパーソルダイバースと一緒に農福連携を進めるようになったのもその時くらいからでした。 現在パーソルダイバースを通じて、10~15名の障害者の方が働いています。
ありがとうございます。外国人材を受け入れることになったきっかけを教えていただけますでしょうか?
―――はい、パーソルダイバースの担当者の方から、農業分野だと、外国人材の派遣というサービスもあると聞いて、関心を持ったのがきっかけです。やはり事業拡大に伴って、人材、労働力は必要不可欠な部分ですが、誠実な方で、責任感を持って対応してくれる方を探すのはなかなか難しかったです。
人材の受け入れはいつ頃だったでしょうか?検討段階で不安だったことや悩んだことがあれば教えてください。
―――そうですね、ちょうど1年くらい前の、2024年9月ごろだったと思います。PERSOL Global Workforceの営業担当の方には本当にたくさん質問させていただきました。やはり文化も違いますし、宗教に関してもこちらがどれくらい配慮すれば良いのか、漠然とした不安はありましたね。例えば、「仕事の途中でもお祈りをしに行くのか?」「食べ物はどれくらい気を遣うのか?」です。日本語に関してももちろん気になりました。業務指示に関してどこまで理解できるのか、不安でした。
他に外国人材の受け入れだからこそ必要な準備はありましたか?
―――住居の準備ですね。もともと作業場の近くに、古民家があってそこを障害者の方のお昼休憩の場所として使用していました。1階に冷蔵庫を置いてお昼休憩ができる空間にして、2階は空いている状態だったので、彼がいまそこに住んでいます。
あとは、やっぱり日本語のコミュニケーションが心配だったので翻訳機を用意しました。でも、彼自身がスマホの翻訳アプリを使ってくれることもありますし、基本的な日常会話や業務に関してはほぼ問題なく意思疎通できるので、いま考えると、受け入れてみてから買うかどうか判断したほうが良かった(笑)。
はじめて受け入れるからこそ、当然不安な点はありますよね。実際受け入れてみていかがだったでしょうか?
―――いろいろ悩んでいたけど、いまは彼がいてくれて本当に助かっています。助かっているというか、頼りにしています。私たちが受け入れた方は、インドネシア出身で、農業の経験や日本での就業経験もあり、日本語も全く問題なかったです。宗教に関しても仕事に影響のない時間に合わせてお祈りをするとか、豚肉は食べないですが、焼肉にもよく連れて行きますし、仕事の面でもコミュニケーションに関しても問題ないです。
少し変な言い方ですが、彼は「日本に来てたくさん働き、たくさんお金を稼ぎたい」という「貪欲さ」を持っています。もっと早く仕事を学んで、特定技能2号を取得して、長く日本で働きたいという目標もしっかり持っています。
毎日、すべての仕事において一生懸命取り組んでくれますし、そういう姿勢を見ると、こちらも少しでももっと教えてあげたいという気持ちになります。
いまは一人でできる仕事も増えて、私がほかの業務で忙しかったり、外出しなければいけない日は、彼に事前に指示を出して任せることができるまで成長しました。

本当に頼れる存在ですね。
―――はい、即戦力というか、本当になくてはならない存在ですね。先程お伝えした通り、当社では障害のある方も活躍していますし、パートの方を雇用しています。評価のときは、外国人だから、日本人だからはもはや関係なく、ここにどれくらい貢献できる方なのか、どれだけ頑張ってくれる方なのかだけだと思います。
今回直接雇用の形ではなく「派遣」受け入れになりますが、派遣のほうを選んだ理由を教えください。
―――農業はほかの産業と違って、シーズンや天気によって仕事の量の変動が激しいです。また、作物によってはかなり朝早くから動かないといけないとか、変則的な対応が多いです。そういった側面で、農家で日々の仕事に加え「労務管理」を行うことは結構大変ですが、派遣の場合、派遣元で対応してくれるので、非常に助かっています。
外国人材を受け入れる際に、「一時帰国」や「予想していなかったトラブル」などに悩む方もいらっしゃいますが、こちらはいかがだったでしょうか?
―――実はARIKさんも3カ月ほどインドネシアに一時帰国したことがあります。結婚式と免許取得のために帰りたいとかなり前もって相談してくれたので、こちらも納得してその3カ月間の対応を事前に準備することができました。PERSOL Global Workforceでその期間中こちらで働いてくれる方も派遣してくれました。ARIKさんは約束した時期にちゃんと復帰してくれて、その後も一生懸命に働いてくれています。一時帰国そのものが問題というよりも、何事も事前に話し合って把握しておくのが重要だと思います。

最後に外国人材の採用や受け入れを検討している農業事業者の方にメッセージをお願いします。
―――三浦半島も最近は外国人の方が増えましたが、やっぱり東京や大阪のように毎日周りで外国人材と接する環境ではありません。ほかの地方域も同じだと思います。会ったことがないからこそ、変な偏見や苦手意識があるかもしれません。でも、労働力不足や人材確保で悩まれるのであれば、「外国人だから…」と迷わず、新しいことに取り組んでみるのもいいと思います。そして、パーソルさんも農業派遣もメリットとか、外国人材の活用についてもっとわかりやすい資料を作ってください(笑)
農業人材ミニインタビュー:ここで働くのは、「パーフェクト」です。

まずは自己紹介をお願いします。
―――こんばんは。インドネシアから来ました、ARIKと申します。いま30歳です。
よろしくお願いします!日本で働くのは今回が初めてでしょうか?
―――いいえ、技能実習で以前働いたことがあります。その時は農業ではなく別分野の仕事をしていました。特定技能の農業で働いてからは3年ほどです。
別分野での就業経験をお持ちなのですね!なぜ農業に変更したのか教えていただけますでしょうか?
―――実はもともとインドネシアで、家族みんな農業に従事していて、私も農業経験があったからです。あとはもしインドネシアに戻ることになったら、日本で学んだことをいかせると思いました。
特定技能1号はあと2年くらい期間が残っていますが、いずれはインドネシアに帰りたいですか?
―――もし可能ならできるだけ長く日本で働きたいです。特定技能2号も準備しています。

これまで日本で仕事する中で、大変だったことや嬉しかったことがあれば教えてください。
―――最初は日本語がやっぱり大変でした。いまは普通の会話は理解できます。でも、おじいさん、おばあさんの日本語は時々聞き取れないときもあります。声が小さかったり、私が知らない日本語を話すときがあります(笑)でもいまは本当に大変なことは特にありません。ここで働くのは、「パーフェクト」です。
嬉しかったことは…石井さんが焼肉に連れてくれる時です!こないだも、たくさん収穫しなければいけないときに、みんなでチャレンジして、ご褒美で焼肉に一緒に行きました。お肉大好きです!
これからの目標ややりたいことを教えてください。
―――これからもここでできるだけ長く働きたいです。まずは特定技能2号に合格して、もっとできることを増やして、いずれは自分の会社を立ち上げることもできたらいいなと思っています。
※本記事は2025年10月末の情報をもとに作成されました。
事例・お役立ち情報をもっと見る
- トップ
- 事例・お役立ち情報
- 【特定技能・農業】理想の外国人材との出会い。農家に頼られる外国人材、外国人材にパーフェクトな職場と称賛される農家